介護職の基本業務「生活援助」とは

介護職の基礎知識「身体介護」と「生活援助」の違い

日常生活の家事を利用者の代わりに行う介護サービス

「生活援助」とは

介護職の基本業務である「身体介護」と「生活援助」のうち、生活援助の基本的な考え方や仕事内容について具体的にご紹介します。生活援助とは、介護サービスの利用者やその家族が行うことのできない家事などを介護職が代行するというものです。身体介護が利用者の身体に直接触れる介護サービスであるのに対し、生活援助は利用者の身体に触れないで行われる介護サービスです。生活援助は、身体介護と同じく介護保険が適用されます。生活援助は利用者本人に対して行われるものであって、利用者が家族のために行っていた家事やペットの世話などを代行することはサービスに含まれません。また、大掃除や草むしり、家具の移動、窓ふき、祝い事などの特別料理の準備などは、利用者本人の家事であっても生活援助のサービス適用外です。なお、事業所によっては、保険適用外のサービスを提供していることもあります。

「生活援助」とは

一般的な家事代行サービスとは違う

生活援助は訪問介護サービスの一部であって、家政婦が提供する家事代行サービスとはまったく性質が異なります。サービス内容そのものは、利用者本人や家族が行えない掃除や洗濯、調理などの必要な援助を行うことで、一般的な家事代行サービスとあまり違いがないように思えます。しかし、介護職が行う生活援助は家事を代行しながら利用者の生活状況を観察し、コミュニケーションを取りながら心身の状態を把握することも業務に含まれます。そのような業務を行うためには、介護職としての専門知識と技術が必要です。

一般的な家事代行サービスとは違う

生活援助の仕事内容

生活援助の基本は、利用者が日常生活で困っていることの支援を「60分以内」で行うことです。具体的には、掃除、洗濯、ベッドメイク、衣服の整理や被服の補修、一般的な調理・配下膳、買い物、薬の受け取り、ゴミ出しの8つに分類されます。生活援助の掃除は、利用者本人が生活する上で最低限必要とされる居室と水回りが対象です。洗濯は、取り込んでたたみ、整理するところまでが基本です。ボタン付けやほつれの補修は必要に応じて行います。ベッドメイクは、シーツや布団カバーの交換が主な業務です。枕カバーは座って交換できるものなので、利用者自身にやってもらいます。調理は一般的な食事向けであって、お節などの特別料理は行いません。買い物は、日常生活に最低限必要な物品を地域内の店舗にて購入します。算定外の依頼が多い項目なので、判断に迷ったらまずはケアマネージャーに相談しましょう。薬の受け取りは、処方箋を持って薬局で薬を受け取るだけでなく、病院の受診手続きの代行もサービスに含まれます。ゴミ出しは、利用者が居住する地域で指定されている曜日に指定ゴミを出すことです。

生活援助の仕事内容

「生活援助」と「身体介護」の違いって?

介護を目指す人のための基礎知識として身体介護と生活援助の違いを紹介するサイトです。当サイトへお問い合わせはこちらからお願いいたします。

「生活援助」と「身体介護」の違いって?