介護職の基本業務「身体介護」とは

介護職の基礎知識「身体介護」と「生活援助」の違い

利用者の身体に直接触れて行う介護サービス

「身体介護」とは

介護職の基本業務である「身体介護」と「生活援助」のうち、身体介護の基本的な考え方や仕事内容について具体的にご紹介します。身体介護とは、介護職が利用者の身体に直接触れて行うもので専門知識や技術を必要とする介護サービスです。身体介護を行うのは、訪問介護員(ホームヘルパー)です。身体介護は訪問介護員が一方的に介護するものではなく、利用者のADLや意欲を向上させるために利用者と一緒に行うことも多くあります。身体介護のサービス対象となるのは、介護保険を受けている利用者です。
身体介護を行う上で大切なポイントとして介護職が念頭に置いておくべきなのが、利用者の自立支援を主な目的としているということです。サービスを提供する側が心持ちを誤ってしまうと、利用者が自分でできることまで代行してしまう家政婦のような介護業務になってしまいます。介護職が身体介護に携わる際には、「利用者ができることは自分で行ってもらう」を基本とした関わり方を強く意識しなければなりません。

「身体介護」とは

身体介護の仕事内容

身体介護の仕事内容は、ADL(日常生活動作)の中の「排泄介助」「入浴介助(清拭介助)」「更衣介助」「整容介助」「移乗介助」「移動介助」「体位変換介助」「服薬介助」「通院」「外出介助」の10つの項目を支援することです。よって、介護職が提供する介護サービスのうち身体介護とされるのは、食事や排泄、更衣、洗面、清拭、入浴、体位変換、移乗、移動介助、通院、外出などの介助です。他にも、利用者が家事を行う際の安全確保のための声掛け、家事の見守り、たんの吸引、経管栄養などが身体介護に含まれます。これらの身体介護業務を要約すると、利用者が身の回りのことを自分で行う「セルフケア」や寝返り、起き上がり、立ち上がり、歩行などの日常の基本動作をサポートする業務はすべて身体介護ということになります。なお、嚥下困難な利用者の流動食や糖尿病患者向けの食事など、専門家の指示に従って介護職が調理を行う場合にも身体介護の扱いとなります。
身体介護の基本的な考え方は、介護状態になった要因である障害や疾病に伴う専門的配慮を必要とする場合に行われる日常生活及び社会生活のためのサポートです。身体介護を受けていた利用者が要介護状態でなくなった場合には、日常生活におけるあらゆる分野の介助が不要であると判断されます。専門的配慮をもって行う調理についても、要介護状態ではなくなった時点で介護職による調理サポートは不要という判断になります。

身体介護の仕事内容

「生活援助」と「身体介護」の違いって?

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